特別カリキュラムSpecial Curriculum

考えをまとめる

 自分の考えをまとめる、それを相手に伝える、また、アイデアを出す、相手の話を聞く、といった”思考を整理する基本的な技術”に関して実践的な演習を通して学びます。

1)ブレーンストーミング
 一つの課題に対して、できるだけ多くのアイデアを出していくトレーニングを行います。基本的な発想法の習得後は、常識や制約に捕らわれず自由な発想を重視して、質より量でどんどんアイデアを出していきます。 同時に、相手のアイデアを批判・否定しない態度を身につけることも重要です。 ディスカッションの進行役(ファシリテーター)としての役割も考えます。

2)自分の考えを即時にまとめて言語化する
 この演習では、社会的な問題や課題についてお互いに討論することの前に、まず自分の意見を「即時に」まとめ、簡潔に説明できるようになることを目指します。賛成なのか?、反対なのか?、その理由は?、などある一定の形式に落とし込んでクイックでまとめあげて相手に伝える演習を実施します。

3)傾聴の重要性について
 傾聴力を高めるための具体的なトレーニングを行います。ビジネス環境において傾聴力はコミュニケーションの質を向上させ、チームワークや人間関係の構築に寄与します。傾聴力が高まると、相手の話を相手の立場で聞くことができるようになり、自分の立場から見えていたこととの違いに気付くようになります。信頼関係構築のカギとなる「傾聴力」を考えていきます。

 特に2番目の「自分の考えを即時にまとめる」演習を母国語である日本語で繰り返し演習しておくと、たとえば、英検準1級のライティングやスピーキング試験で自分の考えを即時に英語でまとめる必要がある場合に極めて有効です。したがって、この演習時には一部、英語による簡易なプレゼンテーション演習も行います。

観光英語検定試験対策講座

 観光英語は、2年次からの学習項目となり、観光業界で必要となる英語について学んでいきます。特に、「総合旅行業務取扱管理者(海外)」資格試験では、英語が出題されますが、この試験対策も兼ねています。

 観光に特化した試験として、観光英語検定試験があります。この試験の2級レベルには、以下の水準が設定されています。

1)海外で個人旅行をする時、個人で旅程を組み、乗り物やホテルの予約、また単独で観光や買い物等を英語で対処することができる

2)国内で外国人に観光地や名所旧跡等を英語で紹介できる

 本課程では、このレベルに達することを目標として、観光分野における英語力の養成を行います。また、この試験に対応できる演習を実施します。

 個人で海外旅行を楽しみたい、海外旅行の計画を独自に立てたい、あるいは観光を将来の自分の専門職としたい、などの実現に役立つ英語を学習します。

パーソナル・ファイナンス

「自分の生活とお金」に関して学ぶことは、生活設計を考える上で極めて大切な要素です。自分の夢や希望を空想で終わらせるだけでなく、具体的に現実化していくためには、お金に関する基本的な教養を身につけておく必要があります。

1)1年次は、人生のライフプランにしたがって、ある時点でどのようなお金がかかり、それに対してどのような税金が発生するのか、といった人生のライフイベントにともなうお金や税金を中心に見ていきます。
そして、社会保険や年金制度の知識を身につけます。経済的に自立し、しっかりした生活基盤を持って日々の生活を送るためには、どのようにしてお金を上手に管理し、適切に使えばよいか、をテーマに考えていきます。

 2)2年次は、個人に直結する税金である「所得税」を中心に学びます。所得税の体系を学ぶことは、社会人として生活していく上で重要な知識の一つになります。「源泉徴収制度」、「確定申告」の意味や内容をしっかり理解し、説明できる必要があります。
また、今後、副業する、起業して独立する、など多様な働き方の形態が想定されてくるかと思いますが、この場合も所得税の知識は必須です。

若い方々にとって、「時間」は誰もが持つ最大の「武器」です。若い人達には「複利」と「時間」が大きな味方なのです。若い時からコツコツ「貯蓄」や「投資」をするならば、確実に個人資産を増やすことができます。社会人1年目から「貯蓄」の体質を身につける必要があります。
本講座の知識は、経済的に自立していくための準備となるでしょう。

映画評論実習

「映画評論演習」として、本校4階に併設するアテネ・フランセ文化センターの「映画館」(130席)を利用して、さまざまな映画の上映を開催します。

この演習の目的は、鑑賞した映画について自分なりの感想や考えを「言語化」して「相手に伝える」ことにあります。受動的な視聴ではなく、単なる鑑賞を超えて意識的に取り組み、分析的な視点を持つようにしましょう。

映画館での鑑賞は、テレビやパソコンでの視聴と異なり、「作品」としっかり向き合うことになります。鑑賞した映画の印象を文章としてまとめていくことで、自分自身の表現力を向上させていきます。

同時に、自身の感性も高めていきましょう。感性やセンスを磨いていくことは、自分の「理念」や「哲学」の基礎となってカタチに現れてきます。感性は心の羅針盤となり、皆さんが何かを決心して行動を起こす必要がある時、前に進む勇気の拠り所となります。

フランス文化探訪

本校はフランス語教育を幅広い年代の方々、また、さまざまな経歴をお持ちの方々に提供してきた実績と伝統があります。「フランス文化に親しむ」ことを目標として、フランス関連の映画、文学、文化、時事問題を中心に講義を行います。

多くの情報がアメリカを中心とした英語文化圏からのものとなる傾向があります。本講座を通してヨーロッパ文化圏の視点を考察してみて下さい。多くの国々は、民族を基軸として、その歴史的な背景や固有の文化など多くの要素から成立しています。国際関係の認識を深めていきましょう。

なお、フランス語の習得を入門レベルから目指したい学生に対しては、選択科目として履修することが可能です。通常コース及び速習コース(夏期講座)を準備してあります。本校が独自に編集したオリジナルテキストを使用してフランス語入門からの学習が可能です。

情報処理演習

ビジネスのスタンダード・ソフトウェアである「エクセル」を中心に履修します。最低限必要なことを段階的に学んでいくことが大切です。

基本的な操作からスタートし、最重要となる関数の扱い方、グラフによる視覚化、データベース関連、と徐々に「できることを増やしていく」イメージで学習していきます。語学と同じように、いろいろなケースに多く取り組むことが上達の近道です。

この演習講座では、「ワード」「パワーポイント」の運用についても実習を行います。